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社員のモチベーション維持に大切なのは評価面談ではなく「目標設定面談」

 2021/09/01
コーチング

職場で社員達の業績評価を担っている方から「社員達のモチベーションを保つにはどうしたら良いのか」とのご相談を受けることがよくあります。
社員達が積極的に仕事をしない、会社の業績が伸びないといった状況は、なぜ起こるのでしょうか?
それは、【目指す目的が明確でない】ことが原因であることが多々あります。
目指す目的地が決まっていれば、進む道もおのずと分かります。
今日は、「目的」と「目標」を決めることの大切さについて、詳しくみていきましょう。

目的地が決まっていないのに、やみくもに進むことは難しい・・・

人は明確でない目的には向かえない

人は何かしらの行動を起こす時、目的が明確で、さらにその目的を目指す理由が明確でないと、何のために行動するのか分からず、いつの間にか目的に向かうことをやめてしまいます。
また、目的に向かうための行動(目標)に、達成期限が決まっていない場合も、途中で挫折してしまう原因となります。
ちなみに、目的に向かうために起こす行動が、「目標」です。
例えば、「海外で仕事をしたい」という目的がある場合、「そのために英語を勉強する」という行動が目標になります。
目標は、目的に到達するための行動・手段なので、ひとつ達成したら次の目標、と順を追ってどんどん計画していきます。
この場合、ただやみくもに「英語を勉強する」という目標にせず、「○月○に日までに日常会話が出来るようになる」や「○○のイベントに言って、外国の人と友達になる」など、具体的で明確な目標を立てるとモチベーション維持や行動力に各段の差が出てきます。

では、その対策は・・・?

「明確な目的」「目標達成の期限」がはっきりとしていないことに対して、人はモチベーションを保つことが難しいと言うことをお伝えしました。
では、序論に戻りましょう。
「社員のモチベーションを保つにはどうしたら良いか」
その対策が、なんとなくイメージ出来てきたでしょうか?
次の章で、さらに詳しくみていきましょう。

社員達が安定したモチベーションを持てる秘策とは?

「評価面談」よりも「目標設定確認面談」

会社には、上期下期ごと、もしくは四半期ごとに会社全体の目標、そして社員各人の業績の目標があると思います。
そして、各期が終わった後には「評価面談」を行うことになるでしょう。
しかし評価面談はあらかた、「目標を達成できたか、できなかったか、なぜ達成できなかったのか」を問う内容になっているのではないでしょうか?
社員達が目標に向かいやすい環境を創り、会社の業績を上げるためには、期が終わった後に行う「評価面談」よりも期の合間合間に「目標設定確認面談」を行うことをおすすめします。
もちろん、次の目標に向かうために過去の行動を振り返り、改善が必要な箇所を確認することは大切です。
しかし、「なぜできなかったのか」の問いに重点を置いてしまうと、「できなかった箇所」ばかりにフォーカスが向いてしまいます。
それよりも、「どうすれば良かったか」「時期はどういった改善をするか」との問いに変えるだけで、過去に向いていたフォーカスを未来に向けることができます。

目標設定確認面談の効果的な方法

それでは、目標設定確認面談のポイントをお伝えします。
まず、次期の業績目標を立てる際、社員達の評価を担っている方は、社員一人ひとりと「時期目指す目的地(成果)」をじっくりと話し合ってください。
目指す目的地(成果)は抽象的な事ではなく、具体的な事に決めることが大切です。
そして、目的地(成果)に向かうためにまず目指す目標(行動)を、期日と共に決定してください。
1つめの目標(行動)が期日と共に決まったら、期日の中間ほどのタイミングで、行動の進捗を確認する面談を行ってください。
そこで再度、目的地(成果)の確認、目標(行動)の確認を行います。
そして、目標達成のための行動が遅れているようであれば、遅れを挽回する方法を社員本人に考えさせてください。
その後、1つ目の目標達成期日がきたら、達成具合と次の2つ目の目標(行動)を期日と共に決めるのです。

社員一人ひとりに時間を使うことが、会社の財産に変わる

目標設定確認面談の手法を読んでみて、いかがでしょうか?
「日々忙しいのに、社員一人ひとりとそんなに頻繁に面談なんてできないよ・・・」
と思われている方もおられるでしょう。
しかし、社員達に生き生きと積極的に仕事をしてもらい、会社の業績を本当に上げたいのであれば、「評価面談」よりも「目標設定確認面談」に力を注ぐことは必須です。
途中途中の面談は、一人10分もあれば十分です。
その10分で、社員達一人ひとりが目指す方向が明確になり、自分が取るべき行動を積極的に取れるようになれるのなら、とても価値のある面談タイムになるのではと思います。
 WRITER
  • 廣田 左希子
  • 廣田 左希子SAKIKO HIROTA
  • 日本実務能力開発協会 認定コーチ
    資格第COY-Ⅰ-221081号
  • 上級心理カウンセラー資格
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