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コミュニケーションが苦手。会話が苦手。そこには「自我状態」がいた!

 2021/03/13
コーチング

人と会話していて、ちぐはぐなやり取りになったり、相手を怒らせるつもりはないのに怒らせてしまったり。
また、相手が投げかけてきた何気ない質問や提案に、腹が立ってしまうことはありませんか?
私たち人間にはテレパシーは飛んでいないので、相手の考えていることやニュアンスを正確に読み取ることはなかなか難しいものです。
でも、あるポイントをおさえておくと、コミュニケーションがスムーズになり相手も自分も心地よく会話を楽しむことができます。

なぜ会話が続かないのか、相手とぶつかってしまうのか

ちぐはぐな会話になってしまった経験はありませんか?

自分が投げかけた会話に対して、相手から予想と全く違う反応がきたり、逆に相手からの投げかけに対し返答したことに、相手を怒らせてしまった経験はありませんか?

例えば、友達と一緒にアイスクリームを食べたくて、誘ってみたら
自分:「アイスクリーム食べようよ!」
友達:「え・・・寒いからやめておけば・・?」

他にも、彼女が飲み会に出かけるのに、単に帰宅時間を聞いておきたかっただけなのに、
彼氏:「帰りは何時くらいになる?」
彼女:「何時でもいいでしょ!!なんでそんなこと聞かれないといけないの!?」

といった具合です。
ちぐはぐなコミュニケーションが起こってしまう原因として、「自我状態」というものがあります。

人には、自我状態が存在する

私たちの中には、大きく分けると次の3つの状態が存在しています。
◆「親」:親の影響を強く受け継いだ思考・感情・行動
◆「成人」:今ここで起こっている状態に直接反応している思考・感情・行動
◆「子供」:子供の頃と同じような思考・感情・行動
人は、この3つの自我状態を出来事や相手によって無意識に使い分けています。
では、それぞれの自我状態の特徴を、もう少し詳しくみていきましょう。

それぞれの自我状態

【親の自我状態】⇒厳しい私と優しい私
①厳しい私の特徴
プラス面:信念・価値観・理想をはっきりと持っていて、人に対して厳しいことが言える。
マイナス面:命令的で人を非難したり、自分の価値観を人に押し付けることがある。
②優しい私の特徴
プラス面:思いやりがあり、寛大で世話好き。親切で優しく、人に親身になれる。
マイナス面:過保護やおせっかいになり、相手の自立を妨げる。見守ることが苦手で、つい手伝ってしまう。

【成人の自我状態】⇒考える私
③考える私の特徴
プラス面:現実的・合理的で、冷静・論理的に判断できる。
マイナス面:現実的対応が中心となるため、考えすぎて行動が伴わないこともある。

【子供の自我状態】⇒自由な私と合わせる私
④自由な私の特徴
プラス面:自然で自由な表現が出来る。欲求に素直で、人間味に富んでいる。
マイナス面:自分の欲求を満たすために、わがままで身勝手な行動を取ってしまうことがある。
⑤合わせる私の特徴
プラス面:相手に配慮し、協調的で集団の輪を大切にする。自分をおさえ、周りにあわせる。
マイナス面:対人関係にストレスを感じやすく、評価を過剰に気にする。自分の気持ちを素直に言えない。

この5パターンの自我状態を、私たちは日ごろ出来事や相手によって無意識に使い分けています。
スムーズな会話のポイントとしては、【質問を受けた人が、質問を投げた人の自我状態に合わせて応えを返す】ということです。なんだか難しそうですよね。
では、先ほど例で出した会話の場合、どの自我状態で会話できればスムーズにいったか、次の章で見てきましょう。

上手なコミュニケーション術を手に入れよう

先ほど例に上げた会話は、それぞれ下記の自我状態でのやり取りとなります。

友達と一緒にアイスクリームを食べたくて、誘ってみたら
自分:「アイスクリーム食べようよ!」⇒「子供」の自我状態で誘ってきている
友達:「え・・・寒いからやめておけば・・?」⇒「親」の自我状態で返答している

彼女が飲み会に出かけるのに、単に帰宅時間を聞いておきたかっただけなのに、
彼氏:「帰りは何時くらいになる?」⇒「親」の自我状態で聞いてきている
彼女:「何時でもいいでしょ!!なんでそんなこと聞かれないといけないの!?」⇒「子供」の自我状態で返答している

これが、会話がちぐはぐになってしまう原因です。
「子供」の自我状態には「子供」で返す。「親」の自我状態には「親」で返す。がスムーズな会話のポイントです。
では、どうすればスムーズな会話になったか、下記にみていきましょう。

友達と一緒にアイスクリームを食べたくて、誘ってみたら
自分:「アイスクリーム食べようよ!」⇒「子供」の自我状態で誘ってきている
友達:「良いね!私はソフトクリームにしようかな」⇒「子供」の自我状態で返答している

彼女が飲み会に出かけるのに、単に帰宅時間を聞いておきたかっただけなのに、
彼氏:「帰りは何時くらいになる?」⇒「親」の自我状態で聞いてきている
彼女:「そうね、23時までには帰ると思うけど、先に寝ててもらって良いわよ。」⇒「親」の自我状態で返答している

このような返答を心かげると、お互いに嫌な気持ちにならず、スムーズな会話をすることができます。
日ごろから少しでも気にかけながらの会話を心がけていくと、無理なく身につけることができますよ。
 WRITER
  • 廣田 左希子
  • 廣田 左希子SAKIKO HIROTA
  • 日本実務能力開発協会 認定コーチ
    資格第COY-Ⅰ-221081号
  • 上級心理カウンセラー資格
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