不妊治療記録⑩ 初めて妊娠、稽留流産 喜びの日から絶望の淵へ
- 2021/05/04
- 不妊治療
不妊に悩む方の精神的・身体的ストレスはとても大きく、また周囲には相談し難いものです。
女性専門の相談室【CuoRelease】では、不妊にまつわるご相談を多くお受けしております。
ご相談をお受けする私自身も不妊治療経験者であり、お力になれることが必ずございます。
不安なお気持ちをお話しされるだけでも心が楽になり、前向きになれます。
ホームページにお問合せフォームがございますので、そちらからお気軽にお問合せください。
喜びの日 初めての妊娠
2回目の胚移植で妊娠することができました。不妊治療を始めてから約2年、初めてのことでした。
この時は妊娠4週目、まだ身体に変化はありませんし、超音波検査で目視することもできません。
血液検査によるHCG値のみの診断なので、正直本当に妊娠できているのか不安で落ち着きませんでした。
妊娠が確認できたので、10週目辺りまでは流産予防のための様々な投薬が始まります。
看護師さんから食事や運動など、日常生活で気を付けることの説明と今後の経過観察スケジュールを説明してもらいます。
これまでは、妊娠が確認できた患者さんに看護師さんがお話しをしている声が聞こえる度に、隣のブースでおめでとう、と思いながらもうらまやしく感じる気持ちを抑えきれずにやりきれない想いで聴いていました。
それが今日、自分がその話を聴く側になるなんて、半分信じられませんでした。
とにかく、妊娠10週目まではどんなに気を付けて生活していても自然流産が起こる可能性があります。
どうか、無事に育ってくれますように・・・
妊娠初期に自然流産してしまった1個目の受精胚のためにも、無事に育ってくれますように。
祈りながら過ごす日々が始まりました。
この時は妊娠4週目、まだ身体に変化はありませんし、超音波検査で目視することもできません。
血液検査によるHCG値のみの診断なので、正直本当に妊娠できているのか不安で落ち着きませんでした。
妊娠が確認できたので、10週目辺りまでは流産予防のための様々な投薬が始まります。
看護師さんから食事や運動など、日常生活で気を付けることの説明と今後の経過観察スケジュールを説明してもらいます。
これまでは、妊娠が確認できた患者さんに看護師さんがお話しをしている声が聞こえる度に、隣のブースでおめでとう、と思いながらもうらまやしく感じる気持ちを抑えきれずにやりきれない想いで聴いていました。
それが今日、自分がその話を聴く側になるなんて、半分信じられませんでした。
とにかく、妊娠10週目まではどんなに気を付けて生活していても自然流産が起こる可能性があります。
どうか、無事に育ってくれますように・・・
妊娠初期に自然流産してしまった1個目の受精胚のためにも、無事に育ってくれますように。
祈りながら過ごす日々が始まりました。
幸せから絶望へ
妊娠4週目、5週目と順調に過ぎ、少しづつつわりの症状も出てきて体調が悪い日が続くようになりました。
つわりは、特に妊娠を待ち望んでいた私にとってはとても嬉しかったのです。
いつ自然流産が起こってしまうかもわからない状態で、赤ちゃんが確実に私のお腹にいてくれていると認識できるのはつわりでした。
つわりは、赤ちゃんが育つ大切な時期に母体が無理をしないように、わざと体調を悪くして休むようにとの赤ちゃんからのメッセージだと言われています。
私はそれが嬉しくて、とにかく早く安定期に入って欲しい、それまでは何としても無事でいて欲しいと願っていました。
しかし、6週目に入るとあれほど悪かった体調が徐々に楽になってきたのです。
食事もできるようになり、身体の調子が良く活動できるようになってきました。
「もしかしたら、赤ちゃんに何かあったのかも知れない・・・」と強い不安を抱きながらも、「そんなはずない、赤ちゃんはきっと無事だから」と自分に言い聞かせていました。
不安でたまらなく夜も眠れず、朝起き上がった時につわりの症状がなく体調が良いことに、気が遠くなりそうでした。
そして、妊娠7週目の検診で聴こえるはずの赤ちゃんの心拍が聞こえないと言われ、8週目の検診では「流産」との診断を受けたのです。
絶望。その言葉が私の全身を貫きました。
つわりは、特に妊娠を待ち望んでいた私にとってはとても嬉しかったのです。
いつ自然流産が起こってしまうかもわからない状態で、赤ちゃんが確実に私のお腹にいてくれていると認識できるのはつわりでした。
つわりは、赤ちゃんが育つ大切な時期に母体が無理をしないように、わざと体調を悪くして休むようにとの赤ちゃんからのメッセージだと言われています。
私はそれが嬉しくて、とにかく早く安定期に入って欲しい、それまでは何としても無事でいて欲しいと願っていました。
しかし、6週目に入るとあれほど悪かった体調が徐々に楽になってきたのです。
食事もできるようになり、身体の調子が良く活動できるようになってきました。
「もしかしたら、赤ちゃんに何かあったのかも知れない・・・」と強い不安を抱きながらも、「そんなはずない、赤ちゃんはきっと無事だから」と自分に言い聞かせていました。
不安でたまらなく夜も眠れず、朝起き上がった時につわりの症状がなく体調が良いことに、気が遠くなりそうでした。
そして、妊娠7週目の検診で聴こえるはずの赤ちゃんの心拍が聞こえないと言われ、8週目の検診では「流産」との診断を受けたのです。
絶望。その言葉が私の全身を貫きました。
身を裂かれる思い
さらに悪いことに、妊娠初期の自然流産は通常だと胎児が自然に流れ出てくることが多いそうですが、私の場合は胎児が子宮に残ってしまう「稽留流産」でした。
胎児や胎盤がそのまま子宮内に残っており、放置すると不妊がさらに重くなる原因になったり、感染症の原因になるとのことでした。
先生からは子宮に残っている胎児などを出す手術をすすめられ、流産の診断を受けた翌日には手術を受けることが決まりました。
私はクリニックからの帰り、自分で運転する車の中で涙が止まらず、絶望と悲しさ、そして赤ちゃんを守ってあげられなかった悔しさと無念さで身を裂かれる思いでした。
翌日、流産処置の手術室は採卵をする患者さん達と同じ手術室でした。
これから採卵に入り、我が子を授かるかも知れない希望がある手術を待っている方々と同じ空間で、亡くなった我が子を取り出す手術を待っている自分。
この気持ちをどこにぶつけたら良いのか、なぜ自分は生きているのか。これからどう生きたら良いのか。
そんな思いを抱いてしまうほど絶望していた自分がいました。
胎児や胎盤がそのまま子宮内に残っており、放置すると不妊がさらに重くなる原因になったり、感染症の原因になるとのことでした。
先生からは子宮に残っている胎児などを出す手術をすすめられ、流産の診断を受けた翌日には手術を受けることが決まりました。
私はクリニックからの帰り、自分で運転する車の中で涙が止まらず、絶望と悲しさ、そして赤ちゃんを守ってあげられなかった悔しさと無念さで身を裂かれる思いでした。
翌日、流産処置の手術室は採卵をする患者さん達と同じ手術室でした。
これから採卵に入り、我が子を授かるかも知れない希望がある手術を待っている方々と同じ空間で、亡くなった我が子を取り出す手術を待っている自分。
この気持ちをどこにぶつけたら良いのか、なぜ自分は生きているのか。これからどう生きたら良いのか。
そんな思いを抱いてしまうほど絶望していた自分がいました。
WRITER
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- 廣田 左希子SAKIKO HIROTA
-
- 日本実務能力開発協会 認定コーチ
資格第COY-Ⅰ-221081号 - 上級心理カウンセラー資格
- 日本実務能力開発協会 認定コーチ
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