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不妊治療記録③ 妊娠できない自分に対し女性としての自信をなくす

 2021/04/06
不妊治療

先日より、私自身の不妊治療記録と共に不妊治療に取り組んでいる方々のご苦労を記載しています。
不妊治療に取り組んでいらっしゃるご夫婦が、少しでも楽な気持ちになっていただけましたら幸いです。
また、女性専門の相談室【CuoRelease】では、不妊にまつわるご相談を多くお受けしております。
不妊に関することは周囲にはなかなか相談し難いのですが、ご相談をお受けする私自身も不妊治療経験者です。
お力になれることが必ずございます。
ホームページにお問合せフォームがございますので、そちらからお問合せください。

不妊治療で女性が受ける心の痛み

妊娠できない自分に対し自信を無くす

人工授精のチャレンジがスタートした私ですが、1回目の人工授精後に月経が始まってしまった時のショックは今でもはっきりと覚えています。
「人工授精で妊娠出来るかもしれない」と考えていた私にとって、月経前の体調不良が当たり前のように起こりはじめ、いつもの周期で月経が始まった時は「妊娠出来るかも」との期待が打ち砕かれ、「ああ、そんなに簡単に妊娠はできないんだ」ととても悲しくなりました。
その後も、毎月のように人工授精を行ったのですが、2回目、3回目、4回目と回数を重ねても妊娠することはなく、毎月月経が始まる度に涙を流していました。
次第に、「なぜ私は妊娠できないんだろう」と思い初め、「私は女性としての役目を果たせないのか」と極端な思考に陥り始めていました。
クリニックには毎月何度も通院し、その度に2~3時間の待ち時間がかかります。
クリニックまでの往復時間を含めると1回の通院で半日がかりになってしまい、通院の日は仕事も入れることが難しく通院で終わる日々に確実にストレスが溜まっていきました。
毎月精液をクリニックに持参することの繰り返しに、夫に対してもとても申し訳なく感じていました。
「妻が私でなければ、夫はもっとすんなりと父親になれていたのかも知れない」と自分を責める気持ちが強くなり、女性としての自信を失っていきました。

たくさんの投薬

不妊治療でもう一つ辛いことが「大量の投薬」です。
不妊治療は、「消去法の治療」を行っていきます。
不妊の原因が分からないので、様々な投薬や治療を試し、効果が見られなければ次、といった風にひとつづつ原因と思われる箇所をつぶしていくのです。
効果がある薬や治療に早い段階でめぐり合えば良いのですが、そう簡単に良い効果にはめぐり合えません。
そのため、不妊治療はとても長い期間を要してしまうのです。
血液検査などで様々な数値を調べ、少しでも不妊に関係する箇所があるとその部分をコントロールしていきます。
私も、血液を細かく検査し様々な箇所に薬を出されました。
日常生活を送る上では支障のない箇所にも投薬が行われます。
その中でよく覚えているのが、「男性ホルモン(テストステロン)の数値が少し高い」との検査結果です。
テストステロンは女性も持っているホルモンで、男性は主に精巣で作られ、女性は卵巣で作られます。
テストステロンが多いと、卵胞発育の過程で影響があるそうです。
自分で望んで取り組んでいる不妊治療とは言え、細かく検査され「ここが悪い、あそこが悪い」と診断されることは余計に自信を無くしていくひとつの原因でもありました。

ホルモン剤の副作用

不妊治療には、卵子を育てる薬、子宮内膜を厚くする薬、女性ホルモンを補充する薬など、様々な作用の薬を使います。
薬に関する専門的なことは分かりませんが、処方される薬は全て妊娠しやすくするためです。
そのため、いつ妊娠しても良いように女性ホルモンを十分に蓄え、子宮周りの脂肪を厚くしていきます。
ホルモン剤の副作用の有無は個人差がありますので、もちろん副作用が全く出ない方もたくさんいます。
しかし私は、「体重増加」の症状が出てしまいました。
食べる量を気を付けて、なるべく動くようにしているにも関わらずどんどん増えていく体重。
不妊治療を始めて10か月ほどで、10kg以上体重が増えてしまったのです。
これにはさすがに驚き、どんどん増える体重が恐ろしく悲しい気持ちでいっぱいでした。
しかし、不妊治療をするのであれば必ず服用しなければいけない薬の数々。
この薬を飲めば必ず妊娠する、と言うものではなくいつまで服用し続ければ良いのか、服用し続けたらその先に妊娠の希望があるのか、先が見えない治療の日々にどうしようもない悲しさと辛さを感じたことを覚えています。

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